こんにちは。
群馬県前橋市、高崎市で中小企業のマーケティング支援、採用クリエイティブ、ライティング、集客支援をしているT.H.MARKETING(ティーエイチマーケティング)の徳永大祐です。
群馬県を中心に東京や埼玉の中小企業のマーケティング分野、クリエイティブ分野をご支援しています。
今回は「ネーミング開発の事例」についてです。
ここでは、サービスの魅力を一発で伝え、たくさんの人に覚えられるためのネーミング開発過程を解説します。
まずは、お客様の情報、プロジェクトを担当した経緯をご説明します。
Contents
お客様情報・プロジェクト概要
■お客様名:株式会社滋野堤水堂
■実施時期:2021年7月
■対象商品:自社で開発した端末補償サービス
・学校で使用するタブレットの故障や破損を保証するサービス
・電話やメールで連絡して修理、交換してくれる
・学校で使うタブレットで困った時の駆け込み寺のようなもの
・学校も家庭も大助かり
・専用コールセンターを準備している
■WEB:https://teisuidou.co.jp/lp/jiya/
■ご依頼内容
・自社で開発した学校で使用するタブレット向けの端末補償サービスのネーミング開発
・自信のあるサービス内容を端的に伝わるネーミングが欲しい
・誰でも一発でわかるものが良い
・新サービスなのでネーミングは大事にしたい
どのようにプロジェクトを進めていったのか
このプロジェクトは突然やってきました。
端末補償サービスの詳細は既に社内でできていたそうです。「あとは名前だけだ」という段階で、スタッフでネーミング案を考えたそうですがパッとしなかったとのことでした。ありきたりなネーミング、カッコ悪いネーミング、つまらないネーミングなどでどういようかと考えたときにT.H.MARKETINGへたどり着いたそうです。
この時点でサービスリリースまで残り時間が少なく、ネーミングの最終決定まであと数日という状態でした。とにかく時間が無い。でも、大事なネーミング。さぁ、どうする!という状況でした。
このプロジェクトは下記の流れで進めていきました。
- サービス内容を徹底的にヒアリングし理解する
- サービスの魅力、特長を見出す
- 魅力が一発でわかるネーミング案を大量に出す
- 関与者で最終決定をする
とにかく時間が無いので、①~④までの工程を2日ほどで進めました。
このサービスは驚きの保証だった
この保証サービスの話を聞いた時と現在では少々サービス内容にアップデートがかかっていると思いますが、学校で使われる端末が故障、破損したときにすぐに修理対応してくれるサービスです。学校の先生やご家庭の保護者は、子どもが使っている端末が壊れたとき困ってしまいます。授業で使うものなので使えないと勉強に支障が出てしまいます。学校で予備機をいくつか持っているでしょうが、壊れた端末を直さないとずっと予備機が貸し出しされたままになり、故障や破損が増えたらアウトになります。
さらに、端末を扱うのは子どもで、小学生から高校生までが対象です。小学生はまだまだ小さいので、下校時にやんちゃしてランドセルを地面に落とした時に端末が破損したり、誤って水をかけてしまって故障させるということが起こります。
ある程度落ち着いてきた高校生でも、登下校中の突然の雨でカバンが濡れて端末が故障したり、カバンが開いていて自転車から落下させて破損するという事例もあります。
かなり故障や破損のリスクが潜んでいますが、いざ修理対応となると、「そもそもどこに連絡するの?」「そもそも直してくれるの?」「そもそもこれって故障の症状なの?」といった疑問が湧いてきて困ってしまうのです。
学校の先生も保護者もITのプロではないので、全然わかりません。学校に至っては、そういう端末管理業務が増えてくると、業務が増えて先生の負担が増えてしまいます。
そういう問題を解決するのに役立つサービスだったのです。
私自身も子どもがいるので、「このサービスは親にとってはありがたい存在だな」と思いました。
しかも、電話やメールで問い合わせるだけで専用コールセンターのオペレーターが的確に対応してくれるので、とっても安心なのです。それを月額たったの数百円程度で使えるということで驚きました。
※価格については変動しているので、最新の価格をご確認いただければと思います。
リリース当初にこのサービス内容を聞いたときは「これは良いサービスだ!」と思いました。
このサービスをもしも自分が使ったらどう感動するか
ネーミングを考えるにあたって闇雲にアイデアを出すのもありなのですが、この時は時間が相当限られていました。なので、闇雲に出すのではなく、ある程度狙いを定めていかないとタイムオーバーになりかねません。
そこで、「このサービスをもしも自分が使ったらどう感動するか」という視点で考え始めることにしました。
このサービスを実際に使う人は、学校関係者か保護者です。彼らが「これは良い!」と思ってくれれば、この保証サービスは売れます。「これは良い!」という感動がどういうものかをネーミングで伝えられれば、受け取った相手の中で期待値を高めることができると考えました。
使ったシーンを実際に思い浮かべてみて、「こんなことに感動するだろうな」と思った言葉を挙げてみると下記のような言葉が出ました。
※下記は本当に当時書いていたメモにまとめていた内容をまとめたものです。
・端末に関するいろんな問題を解決するサポートが万全で助かる
・何があっても安心を実現してくれた頼りになる
・端末に関する安心をサポートするSPみたいな存在
・電話でサクッと修理依頼できて、何回でも付き合ってくれるコンシェルジュ
・この保証があれば、端末トラブルからさよならと思って気分が軽くなる
・いざ!という時にホンマ役立つ奴
・「破損当」「火災・落雷」「機械故障」「風水災」「盗難」の5つの心配(リスク)なんか関係なくなる
・端末の危機を救ってくれる強い味方で心強い
・体調悪い時、調子悪い時に行く学校の保健室みたいな存在
・もう端末故障なんて怖くないからなんでも来い!と強い気持ちになれる
・端末に関することの執事、そうそれは爺やみたいな存在で大助かり
耳障りが良くて明快なネーミング案を振り絞る
出てきた感動ポイントをネーミングに落とし込んでいきました。
・端末に関するいろんな問題を解決するサポートが万全で助かる
➡端末フルコミサポート
・何があっても安心を実現してくれた頼りになる
➡端末あんしん君
・端末に関する安心をサポートするSPみたいな存在
➡端末まもる君
・電話でサクッと修理依頼できて、何回でも付き合ってくれるコンシェルジュ
➡もしもしコンシェルジュ
・この保証があれば、端末トラブルからさよならと思って気分が軽くなる
➡グッバイ!端末トラブル
・いざ!という時にホンマ役立つ奴
➡イザット!
・「破損当」「火災・落雷」「機械故障」「風水災」「盗難」の5つの心配(リスク)なんか関係なくなる
➡心配5無用
・端末の危機を救ってくれる強い味方で心強い
➡端末スクーウ
・体調悪い時、調子悪い時に行く学校の保健室みたいな存在
➡端末のホケン室
・もう端末故障なんて怖くないからなんでも来い!と強い気持ちになれる
➡端末どんとこい!
・端末に関することの執事、そう、それは爺やみたいな存在で大助かり
➡端末ジーヤ
ここから、関与者で検討して絞っていきました。最終的には
・イザット!
・端末ジーヤ
の2つで悩むことになりました。
意味の語りやすさと明快さで「ジーヤ」に決定
「イザット!」と「端末ジーヤ」で決勝戦となりましたが、ここまで絞って決めるのはなかなか大変でした。どちらも端的で価値も伝えています。「イザット!」は語感にキレがあって、カタカナ表記なのでスマートさがあります。対して「端末ジーヤ」はカタカナも入っていますが「爺や」が元なので少しダジャレ感、ユーモアのあるかわいい存在です。
最終的には
「商談時にネーミングの意味を語って相手に印象を残しやすい」「爺やという存在が分かりやすくもあり、ふふっと笑える感じがあって良い」ということで、「端末ジーヤ」に決定しました。
最後は経営者の決断
この「端末ジーヤ」に最終決定を下したのは私ではなくお客様自身(経営者)です。商談現場で「ふふっと笑える要素があるのは良い」と現場のリアリティを考えて決断を下されました。
狙い通り現場で一気に浸透して広がった「端末ジーヤ」
ネーミング決定後にサービスが無事リリースされました。リリースから数か月経過して「ジーヤの調子はどうですか?」と聞いてみると、
「保障内容の評価も高いけど、ジーヤの名前がすぐに憶えられている」
「この前なんかお客さんからの電話で『ジーヤの契約の相談ですが…』と言われた」
「学校関係者の間でジーヤという名前が浸透している」
「契約数もどんどん増えてきている」
という現状を聞けました。大変嬉しかったです。
「端末ジーヤ」はお客様のサービス名で、T.H.MARKETINGの持ち物ではありませんが、群馬県外でもその名が浸透している現状を聞くと、自分の子どもが巣立って活躍しているような気分になりました。
これからも学校現場での端末利用は続きますので、「端末ジーヤ」は広がっていくでしょう。アイデアの源泉で現れた「爺や」が、もっともっと広い範囲でいろんな人のお手伝いをするようになっていくことを願っています。